はじめに
- Q飼っていたペットが亡くなってしまった。どんな手続が必要？
- A
飼い主さんとして最後のお世話となります。死亡届を提出するのが基本ですが、鑑札の有無や血統書の有無によって追加で行う手続きがあります。
悲しいことですがペットも命ある以上は必ず別れの時が訪れます。亡くなったあとは悲しみの最中でも葬儀の手配やお墓をどうするのか等意外と忙しいこともあります。さらに、手続としても行わなければいけないことがあります。
本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。
ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。
本コラムでは犬や猫が死亡したとき必要な手続きを解説いたします。いずれ来る時に備えて覚えておいてください。
結論を言うと、犬や猫が死亡した場合は、死亡届を提出する必要があります。
ペット死亡時の手続き
死亡等の届出
動物愛護法に以下の記載があります。
第三十九条の八 登録を受けた犬又は猫の所有者は、当該犬又は猫が死亡したときその他の環境省令で定める場合に該当するときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を環境大臣に届け出なければならない。動物の愛護及び管理に関する法律 | e-Gov法令検索
犬又は猫が死亡した場合は遅滞なく届出を行わなければいけません。これは法的義務になります。
マイクロチップを装着している場合
狂犬病予防法の特例に参画している自治体であればマイクロチップから登録や変更登録、死亡の届出を行うことができ、この場合はオンラインで手続きを行うことができます。
死亡届の提出は具体的にいつまで？
狂犬病予防法第四条第四項には次のような規定があります。
４ 第一項及び第二項の規定により登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したとき又は犬の所在地その他厚生労働省令で定める事項を変更したときは、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地（犬の所在地を変更したときにあつては、その犬の新所在地）を管轄する市町村長に届け出なければならない。狂犬病予防法 | e-Gov法令検索
よって30日以内に行ってください。ペットが亡くなった後は色々と忙しいですが、国としてもペットの飼育状況を管理したい事情があるので対応しましょう。次のように罰則も有り、20万円以下の罰金に処される可能性もあります。
第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。狂犬病予防法 | e-Gov法令検索
一 第四条の規定に違反して犬（第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。）の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者
鑑札の返却
もし、鑑札がある場合は死亡届を出す際に鑑札や注射済票を同時に返却します。自治体によっては郵送で返却できる場合もあります。マイクロチップ装着済の場合は鑑札は無いこともあります。
血統書がある場合
血統書団体に登録している場合は抹消手続きを行う必要があります。登録先の団体に確認するのが良いでしょう。
おわりに
本コラムでは犬や猫が死亡した際の死亡届、鑑札、マイクロチップ、血統書等の手続きを解説いたしました。
ペットが亡くなってしまうのは悲しいことですが、お迎えしたときに登録を行ったように亡くなった時も届出をしてあげてください。届出を出さなかったことによりトラブルが起きてしまっては嫌な思いが残ってしまいます。
お忙しくて届出を行えない場合は当事務所までご依頼ください。
