犬猫の交配に関するトラブル
・交配のために犬を預けたら、交配中に怪我をしてしまった
・交配後に生まれた子どもについて1匹も譲ってくれなかった
・初回の交配で妊娠しなかったが、以前の話と異なりそれで終わってしまった
犬猫の交配は主にブリーダーさん同士で行われることが主かもしれません。たとえ相手と信頼関係があったとしても、口約束では「以前話していたことと違う」といった事になりかねません。また、会話にでてこなかった事故が起きる可能性もあります。例えば交配中に怪我をしてしまった。でもそのことについては話していなかったとなれば補償に関してトラブルになる可能性があります。
本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。
ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。
本コラムでは犬や猫の交配における契約書の必要性を解説いたします。交配時やその前後におけるトラブルを防止するための契約書についてご理解いただけるかと思います。
結論を言うと、よっぽどの場合でない限り交配契約書を交わす方が安全です。何より動物が介在しています。交配契約書はその動物を守る意味もあります。
交配契約書でトラブルを防止
交配契約書では交配する犬や猫の情報、妊娠するまで無料で交配するのかどうか、生まれた子どもの所有権はどうするか、交配中に怪我をしてしまった場合の責任や補償などを規定します。また、交配をしたかどうかを確認するのは困難です。交配時に立会を希望するのであればその旨記載します。
様々な事項を決定し、それを契約書に落とし込むことで、お互いが内容を確認することができ認識齟齬等があった場合は交配の前に気づくことができます。また、後から言った言わないの水掛け論となることを防ぐこともできます。
生涯出産回数や年齢には決まりがある
ブリーダーのような販売業者がその販売の用に供するために犬の繁殖を行う場合、出産回数は6回までという決まりや、犬猫の雌の交配時の年齢は6歳以下 (場合によって7歳以下) でなくてはならない決まりがあります。
おわりに
本コラムでは犬や猫の交配における契約書の必要性を解説いたしました。
ブリーダー同士仲が良い場合等は契約書を交わさないこともあるかもしれません。しかし、後々トラブルとなってしまう方が信頼関係を崩すものになります。相手が誰であれ契約書を交わしておくことを強くお勧めいたします。