第二種動物取扱業の届出について解説

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はじめに

Q
第二種動物取扱業の届出とは?
A

非営利で施設をもって動物を扱う場合には第二種動物取扱業の届出を行う必要があります。その他にも変更届、廃止届、廃業届などがあります。

非営利であっても飼養施設を設置し、一定頭数以上の動物を取り扱う場合は第二種動物取扱業の届出を行わなければいけません。

なお、少数の動物を個人で飼養している場合は届出不要です。

本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。

ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。

第二種動物取扱業の種別等の概要に関しては以下のコラムで解説しております。

本コラムでは東京都を例に解説いたします。

第二種動物取扱業の届出が必要な要件

第二種動物取扱業の要件は3つです。

  1. 非営利
  2. 飼養施設を設置
  3. 一定頭数の動物を扱う

非営利

第二種動物取扱業は非営利です。営利活動を行う場合は第一種動物取扱業の登録を受けなければいけません。

飼養施設の設置

第二種動物取扱業で届出が必要となるのは、人の居住部分と区分できる飼養施設がある場合です。

専用の建物や、専用の部屋、ケージ等によって専用の飼養スペースが設けられている場合などです。

一定頭数の動物を扱う

詳細は上記の「第二種動物取扱業について解説」コラムで解説しておりますので省略しますが、一定頭数の動物を扱う場合が対象です。

簡単に紹介すると、大型動物3頭以上、中型動物10頭以上、小型動物50頭以上で、大型動物と中型動物の合計数が10頭以上、大型、中型、小型動物の合計数が50頭以上が対象になります。

様々な届出

第二種動物取扱業を行うための届出

届出に必要な書類

届出の際に必要な書類は次のようになります。

  1. 第二種動物取扱業届出書
  2. 第二種動物取扱業の実施の方法 (譲渡し、貸出しの場合)
  3. 権原を証明する書類
  4. 飼養施設の平面図
  5. 飼養施設の付近の見取図
  6. ケージ等の規模を示す平面図・立面図 (犬又は猫の飼養又は保管を行う場合に限る)
  7. 登記事項証明書 (法人の場合)

①の届出書は種別ごとに1枚ずつ必要です。また、提出書類は写しを併せて作成し、本書と写しを両方提出します。

第二種動物取扱業届出書

記載内容は以下になります。

  1. 飼養施設の所在地
  2. 第二種動物取扱業の種別
  3. 業務の内容及び実施の方法
  4. 主として取り扱う動物の種類及び数
  5. 飼養施設の構造及び規模、管理方法
  6. 事業所に配置される職員の最低数
  7. 事業の開始年月日
  8. 飼養施設の権原の有無
  9. 添付書類のチェック欄
  10. 備考
第二種動物取扱業の実施の方法

記載内容は以下になります。

  1. 譲渡しようとする動物の特性及び状態に関する情報の提供の方法
  2. 動物の治療、ワクチン接種等に係る証明書の交付の方法
  3. 貸出しをしようとする動物の特性及び状態に関する情報の提供の方法
  4. 備考
権原を証明する書類

飼養施設の建物や土地について、事業の実施に必要な権原を有していることを証明する書類が必要です。

自己保有の場合は次の書類が必要です。

様式第一 第一種動物取扱業又は第二種動物取扱業の事業の実施に関わる場所使用権原自認書

非自己保有の場合は次の書類が必要です。賃貸借契約書の場合は、契約書の原本も必要です。

様式第二 第一種動物取扱業又は第二種動物取扱業の事業の実施に関わる場所使用承諾証明書

飼養施設の平面図・飼養施設の付近の見取図

東京都動物愛護相談センターの「飼養施設の平面図及び付近の見取図」に記載してください。

ケージ等の規模を示す平面図・立面図

特にフォーマットはないので、A4の用紙に記載してください。

変更届

届出書に記載した内容のうち、以下の事項を変更する場合は変更前に届出ないといけません。

  1. 第二種動物取扱業の種別
  2. 事業の内容及び実施の方法
  3. 主として取り扱う動物の種類及び数
  4. 飼養施設の構造及び規模
  5. 飼養施設の管理の方法

また、以下の事項に変更があった場合は、変更があったときから30日以内に届け出なければいけません。

  1. 氏名・名称・住所・代表者氏名
  2. 飼養施設の所在地

廃止届

届出に係る飼養施設の使用を廃止したときは、その日から30日以内に、以下の事項を記載して届け出なければいけません。

  1. 飼養施設の所在地
  2. 第二種動物取扱業の届出をした年月日
  3. 第二種動物取扱業者の氏名又は名称
  4. 廃止年月日
  5. 備考

廃業届

第二種動物取扱業者が以下のいずれかに該当することとなった場合は、各事項において定める者が、その日から30日以内に届け出なければいけません。

事項 届け出る者
死亡した場合 その相続人
法人が合併により消滅した場合 その法人を代表する役員であった者
法人が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人
法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合 その清算人

記載事項は以下になります。

  1. 飼養施設の所在地
  2. 第二種動物取扱業の届出をした年月日
  3. 第二種動物取扱業者の氏名又は名称
  4. 廃業年月日
  5. 備考

帳簿の備付け義務

第二種動物取扱業者のうち犬猫の譲渡し業には帳簿の備付け義務があります。

記載方法

犬、猫の個体ごとに記載します。

記載事項

記載事項は以下になります。

  1. 犬猫の品種等の名称
  2. 犬猫の生年月日 (不明な場合は推定される生年月日)
  3. 犬猫の繁殖者の氏名 (法人の場合は名称) 及び登録番号 (又は所在地)。譲渡された犬猫で繁殖者が不明な場合は、譲渡した者の氏名 (法人の場合は名称) 及び所在地
  4. 犬猫を所有した日
  5. 犬猫を第二種動物取扱業者 (ご自身) に譲渡した者の氏名 (法人の場合は名称) 及び所在地
  6. 犬猫を譲渡した日
  7. 犬猫を譲渡した相手方の氏名 (法人の場合は名称) 及び所在地
  8. 犬猫の譲渡に際しての情報提供の実施状況
  9. 犬猫が死亡した日
  10. 犬猫の死亡の原因

保存期間は5年間です。

おわりに

本コラムでは第二種動物取扱業の届出に関して解説いたしました。

変更届には事前に届け出ないといけないものと事後に届け出るものがあるのでお気をつけください。また、事後の場合でも30日の期限がありますのでご注意ください。

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