はじめに
- Qペットショップでお迎えしたら安心パックを付けられたけど必要なの?
- A
安心パックという言葉は店舗によって内容が異なりますが原則任意です。生命保証等は体の弱い子には付けたほうがよいでしょう。
ペットショップでは犬などを販売するときに、安心パックや生命保証が同時についてくることが多いです。あたかも入るのが前提のように話されることも多いですが、入る必要のない場合もあります。購入時には5~10万円ほどする安心パックが自動で追加されていることも多いです。
本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。
ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。
本コラムでは安心パックや生命保証に入る必要性や、保証がなくてもペットショップに請求できることなどを解説いたします。読んでいただくことで、不要なものを買わずに済ますことができます。
結論から言うと、安心パックは店舗によって内容が変わるので一概に言えませんが、生命保証は体の弱い幼犬や幼猫でなければ付ける必要はないでしょう。
生体購入時のオプション
必要な人がつけるのが原則
原則必要だと思う人がオプションとしてつけるものです。安心パックは店舗により内容が異なる為、個々によって意味合いが変わってきます。
安心パックは手数料的な意味合いもある
店舗によって中身が違うので断定はしませんが、安心パックと言っても中身がよくわからない場合はペットショップが手数料のような意味合いで取ってる場合があります。現在のペットショップの趨勢ですが、生体価格を抑えて、安心パックなどで利益を確保しています。
生体価格が高いとそもそも購入しようとは思いませんが、生体価格が手頃であれば購入しようと考えるのではないでしょうか。実際店舗内には安心パックに関する説明のチラシなどは貼ってあると思いますが購入段階にならないとちゃんと読まない事が多いです。
生命保証は幼い子や体の弱い子のみでよい
安心パックに生命保証が含まれる場合もありますし、別で生命保証がつく場合もありますが、こちらは任意です。幼犬や幼猫の場合は体が弱く、成体に比べて亡くなりやすいので、それが心配であれば付けると良いでしょう。
ただし、先天性の疾患などがあり、それを説明されていなければ、これにより亡くなったときは生命保証がなくても損害賠償請求等ができる可能性があります。その際は獣医さんの診断書を持参しましょう。
また、契約書などで「当店は一切の責任を負わない」といった店側は何があっても責任を負わないような規定は消費者契約法違反で無効である可能性が高いです。
生体交換に注意
生命保証の内容には注意してください。販売価格等を返金してくれる場合もありますが、契約書等で同等の別生体との交換のみとしている場合が多いように思えます。
お迎えしようとしている飼い主さんは、その子をお迎えしたくて選んだはずです。仮に亡くなってしまった時に別の子を変わりに迎えようと思うとはあまり考えられません。そういった場合は生命保証も不要でしょう。
保険の加入は必須ではない
安心パックに保険が含まれる場合があります。別でついてくる場合もありますが、保険も任意です。自分でもっと良い保険を見つけられるのであればペットショップで勧められるものに入る必要はありません。保険を抱き合わせるのは違法です。
「セットになっているので」などと言われ、半分強制的に入ってしまった場合はクーリングオフ制度を使用しましょう。当事務所でもクーリングオフの対応を行っております。
おわりに
本コラムではペットショップの安心パックや生命保証は必要なのかについて解説いたしました。
基本的にペットショップ側は「付けるのが当たり前」、「セットなので」といったようにあたかも強制で付いてくるかのように聞こえる言い方をしてきますが、「これは必須ですか?」と聞いてみるのは大事です。不要なものであれば付ける必要はありません。