牛や馬、豚を販売・交換するのに必要な免許を解説

事業者さん向け
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牛や馬、豚等の販売・交換

Q
牛や馬、豚の販売には何か手続きが必要なの?
A

牛、馬、豚等の販売、交換、斡旋等には家畜商の免許が必要です。免許なしで家畜の取引を行ってしまうと罰則があります。

一般的にはあまり馴染みがないことですが、牛や馬、豚など一部の動物を販売、交換等する場合は免許が必要になります。

本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。

ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。

本コラムでは家畜の取引に必要な免許に関して解説いたします。牛や馬、豚等を販売しようとされている方は是非ご覧いただき、法令を守った事業を行ってください。

家畜商法

家畜とは

家畜商法という法律の第二条に次のような規定があります。

第二条 この法律において「家畜」とは、牛、馬、豚、めん羊及び山羊をいい、「家畜商」とは、次条第一項の免許を受けて、家畜の売買若しくは交換又はそのあつ旋(以下「家畜の取引」と総称する。)の事業を営む者をいう。
家畜商法 | e-Gov法令検索

よって本コラムでも「家畜」と言った場合は、牛、馬、豚、めん羊、山羊を指すものとします。

家畜商の免許

家畜の取引を行う場合は家畜商の免許を取得しなければいけません。

第三条 家畜商になろうとする者は、その住所地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない
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第十条 家畜商でなければ、家畜の取引の事業を営んではならない。
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講習会

家畜商免許の申請に先立って、講習会を受講する必要があります。例として一般社団法人 日本家畜商協会が実施する講習会では次のような内容で開催されています。

  1. 家畜の取引に関する法令 (4時間)
  2. 家畜の品種及び特徴 (4時間)
  3. 家畜の悪癖、機能障害及び疾病 (6時間)

なお、獣医師免許を持っている場合は②と③が、家畜人工授精師の免許を持っている場合は②と③の一部が免除されます。

家畜商免許取得までの流れ

以下は東京都の例になります。

家畜商免許取得の流れ (東京都)
  • 申請者
    申請書を提出

    23区であれば東京都農林水産部 農業振興課 畜産振興担当へ

  • 畜産振興担当
    書類審査、免許証発行、通知 (供託依頼)
  • 申請者
    供託手続き

    東京法務局へ

  • 東京法務局
    供託書発行
  • 申請者
    供託届出

    23区であれば東京都農林水産部 農業振興課 畜産振興担当へ

  • 畜産振興担当
    免許証交付

罰則

家畜商免許を取得せずに家畜の取引を行うと罰則があります。

第十二条 次の各号の一に該当する者は、二年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十条第一項の規定に違反して、家畜商でなくて家畜の取引の事業を営んだ者
二 虚偽又は不正の事実に基いて、家畜商の免許を受けた者
(以下略)
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個人間であればバレないだろうと思い行った場合であっても、何かのトラブルがきっかけでバレる可能性はあります。家畜の取引を行う場合は必ず家畜商の免許を取得してから行ってください。

おわりに

本コラムでは家畜商の免許が必要になる場面と、その取得の流れ、罰則等に関して解説いたしました。

あまり知られていないものですので、知らずのうちに違反してしまうこともあるかもしれません。しかし、法律を知らなかったからといって見逃してくれることはありませんので必要な免許はちゃんと取得してから事業を行うようにしてください。

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