新たにペットを飼う
ペットショップなどで犬や猫を見ていて、自分も飼ってみたいなと思われる方はすぐに決めてしまう前に準備することがあります。
その場では可愛いという感情が大きいかもしれません。また、仔犬や子猫は特にあなたに近寄ってきてその気持はさらに大きくなるでしょう。
しかし、終生飼養を全うするためにも、一時の感情で決めてしまうにはあまりにも大きな決断です。
本コラムで解説する犬や猫を飼う前に準備することを念頭に置いて、冷静になっても飼いたい、飼いきれるとお考えであれば決断されると良いでしょう。
ペットを飼う前に準備すべきこと
ペットも命ある生き物
当たり前と思われるかもしれませんが、ペットも命ある生き物です。
小型犬・猫と大型犬ではやや違いがあるものの平均寿命は約15年です。飼いきれますか?
あなたがもし高齢であって、仮に20年近くペットが生きた場合にあなたがいないかもしれないのであれば飼うのはやめるか、譲渡会などで中高齢期の犬や猫を引き取るという選択肢もあります。
また、必ずペットは亡くなるときが来ます。飼い始めるときから亡くなることを覚悟して飼いましょう。
犬種や猫種と環境
飼うにしてもどの種類の子を飼うかはよく検討してください。
あなたが一人暮らしをしていて、平日の大半の時間は仕事で家にいないのであれば寂しがりやな性格の種類の子は飼うべきではありません。
あなたの住んでいる近くに動物病院はあるでしょうか。特に幼い時は体が弱く、すぐに体長を崩す子も多いです。犬であれば狂犬病の予防注射は毎年行いますので、近くにない場合は引っ越しも検討しましょう。
賃貸に住んでいる場合は、ペット可なのかどうかチェックしてください。ペット不可であればそもそも飼えません。また、ペット可であっても仔犬のみ可や猫のみ可など細かく指定されている場合があります。いずれにせよオーナーさんに飼う前に確認してください。
もし、家族と住んでいる場合は、家族にアレルギーがないかは必ずチェックして下さい。
時間をとられる
ペットを飼うということは時間をとられるということです。あなたがもし自分の時間がとても大事で、基本的に誰にも邪魔されたくないと考える人であればペットを飼うことはお勧めしません。
犬であれば散歩も必要です。ライフスタイルと照らして、その時間が確保できるか検討してください。
大型犬になると多くの散歩時間や外で遊ぶ時間が必要になります。適度にドッグランに行き、他の犬と交流する必要もあるでしょう。
健康管理には気をつける必要があります。人ほど体は強くありませんし、人のようにどこが痛いとか気分が悪いとか伝えることはできません。毎日の行動をしっかりチェックして、僅かな変化から体調の悪化などには気付かなければいけません (こちらも参考にしてください: 動物の健康管理 東京都保健医療局)。
お金がかかる
当たり前ですが支出は増えます。餌や水、ペットシート、ベッド、ケージ、おもちゃ、排泄物を処理するためのティッシュやビニール袋、トリミング代、予防注射代、保険代、挙げていくとキリがないですがお金がかかります。
一生にかかるお金は数百万単位です。今の生活にプラスアルファでかかるものですので、ちゃんと払えるのか、余裕があるのかを考えて下さい。
どこか旅行に行く場合はペットホテルに預けることになるかと思いますが、結構かかります。事前に調べておきましょう。そもそもペットを飼い始めると気軽に旅行にはいけなくなります。
しつけをする必要がある
ペットを飼うとしつけをしなければいけません。
どこでトイレをするべきか、散歩の時は飼い主さんの近くを常に歩くようになど覚えさせることが必要になります。
犬の施設だと、場所にもよりますが、最低限の伏せなどのしつけができていないと入るのを断られる場合もあります。いずれにせよしつけが出来ていないと、あなただけでなく周りにも迷惑をかける可能性があります。
ペットを飼い始める前の準備チェックシート
これまでの準備をまとめました。飼い始める前に最低限これらは準備して下さい。
おわりに
ペットを飼うのであれば終生飼養は絶対です。
間違えても人間の勝手な気分で棄てたり、虐待をすることのないようにしてください。
もし、急な病気で飼い続けられなくなった等例外的な事態が起きた場合は以下のコラムを参考にしてみて下さい。
ペットのための信託は飼い主さんが存命であるが、ペットの面倒を見れなくなった場合などに安心して新しい飼い主さんが面倒を見てくれるようにするものです。
いざ飼い主さんが飼えなくなったとなってからでは遅いので、まだ元気なうちに考えておきましょう。