知らずに違法で罰金100万円!無登録営業の危険性

ペットトラブル
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うっかりやってしまいがちな無登録営業

Q
動物取扱業の無登録営業ってなに?
A

第一種動物取扱業の登録が必要な業を報酬を得て登録なしで行ってしまうことです。例えば他人の犬を預かり報酬を得る行為は保管業にあたり、無登録で行うと違法となる可能性があります。

・仔犬が生まれたから友達に格安で譲った

・友達のペットを一日だけ預かって謝礼を貰った

・知人の犬を少し預かりトリミングをしたお礼に缶ジュースを貰った

上記の例ではすべて違法の可能性があります。親切心や助けるつもりで犬や猫を預かることはあるかと思いますが、その際に謝礼を貰ってしまうと違法となる可能性が高くなります。

本コラムはペット法務専門の行政書士が執筆しております。

ペット・動物に関する法手続きの専門家ですのでご安心下さい。

本コラムでは日常でうっかりやってしまいがちな違法行為を解説いたします。読んでいただくことでどういう行為が実は違法であるかをご理解いただけます。また、違法とならないようにするにはどうすれば良いかもわかります。

結論を言うと、動物愛護法で規定されている取扱業を、謝礼を受けて行ってしまうと無登録営業とみなされる可能性が高くなります。ただし、動物とは哺乳類、鳥類、爬虫類を指すので、魚や昆虫は問題ありません。

動物愛護法の規定

動物愛護法第十条には第一種動物取扱業の登録について規定があります。以下に条文を記載しますが、カッコ書きが多く見づらいため、カッコ書きはすべて省略しております。

第十条 動物の取扱業を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
動物の愛護及び管理に関する法律 | e-Gov法令検索

ここでいう動物とは哺乳類、鳥類、爬虫類のことです。取扱業とは販売や保管等7種類の規定があります。詳しくは以下のコラムで解説しております。

つまり、無登録で動物愛護法で言う取扱業で規定される営業を行ってしまうと無登録営業とみなされてしまいます。罰則があり、100万円以下の罰金とされる可能性もあります。

第四十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第十条第一項の規定に違反して登録を受けないで第一種動物取扱業を営んだ者
動物の愛護及び管理に関する法律 | e-Gov法令検索

例えば、ペットを預かり対価を受け取るというのは第一種動物取扱業の保管業にあたります。営業と言えるかに関しては決まりが曖昧ですが、複数回行うとアウトの可能性が非常に高いです。

違法とならない場合

完全に無償で行った場合は違法となりません。金銭のみならず物も受け取ってはいけません。また、動物愛護法で対象としている動物は、哺乳類、鳥類、爬虫類なので、昆虫等であれば問題ありません。

交通費や餌代などの実費のみを受け取る場合は謝礼とみなされず違法とならない可能性もありますが、曖昧でリスクがあるのでやめましょう。

違法の可能性がある行為の例

生まれた仔犬をペットショップに引き取ってもらい謝礼を貰った

謝礼を受けなければ問題ありませんが、謝礼を受けるとアウトの可能性が高いです。また、この場合は動物愛護法の基準遵守義務違反となりペットショップ側も違法となる可能性が高くなります。

知人のペットを数時間だけ預かって謝礼を貰った

よくありそうな事案ですが、謝礼を受けているので違法の可能性が高いです。謝礼はお金でも物でも関係ありません。

SNSで生まれた仔犬の里親を探して、譲渡した後手数料を貰った

これも今後増えていきそうですが違法の可能性が高いです。手数料という名前であっても仔犬の対価とみなされるとだめです。ただ少し判断が難しいところではありますが、あくまでその仔犬自体は無償であり、注射代やお世話に必要であった分を請求する場合は大丈夫である可能性があります。

おわりに

本コラムでは無登録営業の危険性について解説いたしました。

知らないと本当にうっかりやってしまいそうなものが多いので気をつけるようにしましょう。完全に無償で行う分には問題ありませんので、困っている知人等を助けたいのであれば無償で行って下さい。

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